A Bossa Muito Moderna de Donato e Seu Trio |
World-Brasil-Jazz Samba : ★★★★★
ジョアン・ドナート1963年の作品。アコーディオン/ピアノ奏者で、作編曲家のジョアン・ドナート。ボサノバの潮流が始動した1959年(*1)ブラジルを後にしアメリカへ。アメリカではモンゴ・サンタマリア等ラテンジャズのミュージシャンと活動し、本国でボサノバの動きが活発化しアメリカ進出を図る1962年(*2)に帰国する。
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ボサノバの動きと常に反対の道をとってきたジョアン・ドナート。そんな彼がボサノバリズムの作品を残すことになるのは1962年。帰国の同年「ムイト・ア・ヴォンダージ」を録音することになる。この作品こそがこの「ボサ・ムイト・モデルナ・ジ・ドナート・イ・セウ・トリオ」の奏法の基軸となったといわれる録音で、この2作品は実は同時に録音した上で2枚に分割して発表したとの説もあるらしい。それほど作風に親和性が強く、完成度も高い作品である。つい最近まで「ムイト・ア・ヴォンタージ」は希少で幻の作品と呼ばれていたが、現在は普及盤として世に出回っている。こちらも名盤なので合わせて聴いてみるのがよろしいかと思う。
両者が同時期に録音された事を疑わせる要因はその作風以外にもある。それは共演者の面々で、スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトによる「ゲッツ/ジルベルト」においてトミー・ウィリアムスの変名で登場するベースのセバスチャン・ネト(チアン・ネトの名の方が一般的かもしらない。)、ボサノバドラムの創始者ともいわれるミルトン・バナナ、ボンゴとパンデイロで参加のマウリイ・ロドリゲス。これだけの豪華な面々が両作品では欠けることなく顔をそろえている。
それにしても4人編成でトリオと言うのも変な話ではある。しかし、Joao Donato e Seu Trioとは「ジョアン・ドナートとそのトリオ」という事なのだからジョアン・ドナート自身はトリオの頭数には数えられていないのかと思われる。Joao Donato Quartetとしないのには何か意味があったのだろうか?
一流のラテンミュージックを身につけているジョアン・ドナートだけに、いわゆる他のジャズサンバのアーティストの作品とも少し違った音を期待できる。それはリズム然り、コードワーク然り、アレンジ然りである。この引き出しの多さがジョアン・ドナートの持ち味であり、天性の才能と相俟って味わい深い音のうねりを生み出すのである。
*1)1958年はアントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルト、ヴィニシウス・ジ・モライス等により「シェガ・ジ・サウダージ」が発表された、つまりボサノバが生まれた年。1959年はその翌年という事になる。
*2)1962年はニューヨークのカーネギーホールにおいてボサノヴァコンサートが行われた年。ボサノヴァが本格的にアメリカ音楽シーンに進出を果たした年といっても良いかと思う。
Joao Donato : piano Tiao Neto : bass
Milton Banana : drums Amaury Rodriquez : bgo ,pand
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Joao Donatoは素晴らしいアーティストですよね。これ程多くの方に聴いてもらいたいと思えるアーティストも少ないのではないでしょうか。コメント非常に嬉しかったです。またどうぞお越し下さい。
彼のボーカルも大好きです。本当に脱力したいときはGilbertoよりもDonatoの方がいいですね。「ニキニ〜、ニキニキニンニン」なんて言うタイトルでしたっけ?
#「A Bossa Muito Moderna de Donato e seu Trio」の頭の「A」が抜けています。
それまで歌を歌わなかったジョアン・ドナートが1972年、移住先のアメリカからブラジルに帰国して録音した「Quem E Quem」が彼が始めて歌った作品だと聞いております。カエターノ・ヴェローゾ、 ジルベルト・ジル、マリア・ベターニア、ガル・コスタといったバイーアのアーティストとの交流がジョアン・ドナートの音楽性に大きな影響を与えたといわれています。私は「Lugar Comum」などが好きです。
#「A」を付け忘れていました。直しておきます。